2018/01/14

入間(いるま)千畳敷

こんにちはタラスキンボンカースです。

日曜日は近くの集落にある遊歩道を散歩してみました。

私たちの住んでいる南伊豆では、海岸線の集落と集落を結んで遊歩道が設けられており、断崖絶壁のスリル満点の散歩が可能。

今日は『入間(いるま)~吉田(よしだ)』という、およそ3時間30分のコースの一部を歩くことに。
※これは、入間という集落から隣の吉田という集落までを海岸沿いに歩く遊歩道なのだが、出発点に戻るためには同じ遊歩道を戻るか、道路を使って9Km以上の距離を戻る必要があるため。
入間の集落。

海側にカヤに覆われた土塁をめぐらしたその中に、入間の集落がある。

これは海からの強い風を遮る工夫なのだそうで、土塁の内側の家並みもみな高い塀に囲まれており、まるで要塞のように見える。

トンネルみたいのが集落への出入り口。
土塁の内側。

堅牢な作り。

さて、集落の漁港から山へ向かってのぼる遊歩道が始まります。

遊歩道の入り口は薄暗くひっそりとしていますが、大きめの案内板があるのでそこが遊歩道のスタートだとわかります。

ガラガラの石ころが散らばった山道に心折られつつ登ります。
サンダル・・・。

さっそくこんな看板。

そういえばここへ来る途中、軽トラックの上でイノシシがぐったりしていましたっけ。
さらに登ると・・・。

あら。

急に明るく清々しい遊歩道になりました。
左手はササの隙間から青い海が広く見渡せます。

ララ~。
標識発見。

実は遊歩道らしき山道は歩き始めて5分ほどのみで、その後はなにやらコンクリート舗装された車道(廃道と思われる)になった。
道は軽自動車がすれ違えるほどの幅で、ガードレールもついている。

そんな道を10分ほど歩いたところ、ロータリーのように広くなったところで道は途切れ、この標識があったのでした。

右へ行けば(そこからは山道となっている)吉田へ向かう遊歩道でおよそ3.4Km。
今日行くのは左の千畳敷という場所で、およそ0.3Km。
左へ折れると、こんな小径が始まる。

そして50メートルほどのササ藪を抜けると・・・。
うわっ。

突如ひらける視界とともに、転げ落ちそうな階段が出現しました。
手すりというかロープ付き。

その先に目をやると・・・。
ああ・・・。歩道のようなものが岩肌にそって見えている。

そしてその先に板チョコを並べたような地形が見えます。
一気に降ります。
階段で足を滑らせると落ちるかも。
降りてきました。

ふり向けばそそり立つ岩肌。
さっき見えていた歩道です。

細いながらもきちんと手すりらしきものが用意されていました。
到着。

千畳敷に到着です。
ここまで漁港からおよそ40分ほどでした。

この場所は火山灰が圧縮されてできた地層が地殻変動で海面付近にせり上がった場所で、波で洗われて水平になった海底がさらに海面上に上昇した波食台(はしょくだい)と呼ばれる地形。

さらに遺跡のように四角く切り込みが入っているのは、入間地区の小学校通学路を作るために石を切り出した跡なのだそうです。
コバルトブルーの水面。

海底には波に浸食された火山灰の地層が砂となって積もっていると思われる。
夏に泳いだらさぞかし楽しそうかと思いましたが、ウキワを抱えてここまで来るのはなかなか難儀。
さらに先には真白な岸壁がそびえていました。

まるで砂糖菓子のような真白な岩肌に、太古のロマンを感じたりしました。
壮大な自然の姿は、火山活動でできている伊豆半島の魅力的な一面でもあります。

往復およそ1時間30分。
近くて遠い冒険でした。