2017/01/15

四角い穴・・・。

こんにちはタラスキンボンカースです。

先日、薄暗い山道を車で走っているとき、峠に差し掛かったその場所で見つけたもの。
茂みの中に口を開く四角い穴・・・。
車を降りて近づいてみました。

近づくと穴は以外と大きく、縦5メートル横4メートルほど。
穴の中に入れた・・・。

入るとすぐに、ふたつの四角い入口がお出迎え。

それぞれの穴の高さは2.4メートルほど。

やや下向きの水平方向に続いている。
右の四角い穴の奥はさらに左右に続いていており、あらかたどこもかしこも四角い。

右の暗闇の先に光が射していました。

明るいほうへ進んでみます・・・。
複雑に四角い空間が水を湛えていました。

うまい具合に小さな隙間から漏れた光が暗闇の奥を照らしているのでした。
(たぶんこのタイミングでなければ光が入らないと思われる絶妙な角度)

四角い穴は水面に隔てられつつ、その先にも枝分かれして続いている。
光の届かないその先・・・。

その先にはいったい・・・。
(怖くて凝視不可能)

穴全体が緩く下向きに続いているらしく、奥の天井は水の中に。
壁や天井には無数の縞々模様。
この遺跡のような四角い空間は、伊豆石の石切り場跡なのでした。

天井や壁の縞々模様は、人が削ったノミ跡です。

実はこういう石切り場跡は伊豆半島のあちこちにあって、中には観光ガイドに載っているものもあるのだけれど、その多くがこうしてひっそりと山の中などに残っている。

たくさんの人がここで汗を流して、たくさんの伊豆石がここから運び出されて、たくさんの人がその流通に関わって、そして今でもきっとどこかでその石は使われているわけです。

山の中で偶然見つけた石切り場跡は、その当時の人々の息遣いを感じさせてくれる貴重な場所なのでした。