僕が作っているのは、「小枝から型をとって作ったろうそく」。
使っている”小枝”は、サクラとマサキ。
”小枝”からとった型に流し込む蝋には、
山で集めてきたニホンミツバチの蜜蝋を混ぜています。
木綿の芯は、庭で集めた草木で染めています。
黄色い芯は、センダングサ。
黒い芯は、ウバメガシのどんぐりで染めています。
”ウバメガシ”は、備長炭の材料になる木です。
こうやって溶かすと不純物が混じらない。
少しずつ蜜蝋が溶け出して、
白い蝋が、やさしい色に染まります。
山で集めてきた蜜蝋は、チョコレートのような色をしています。
ニホンミツバチの蜜蝋には、独特な香りがあります。
すこし香ばしいような、森の匂い。
どこか懐かしい、こころが安らぐ匂いです。
ニホンミツバチは、セイヨウミツバチと違って、
1年かけて蜜を巣に集めます。
1年分の花の蜜が詰まっているので、”百花”ハチミツと
言われます。
ハチの住んでいる地域に咲く、1年分の花の味。
感動的な味わいです。